芸術の秋を堪能するなら
Posted by admin on 11月 8, 2007
秋といえば「○○の秋」。みなさんは○○の中に何を思い浮かべましたか?
食欲・読書・スポーツ…など、いろいろあると思いますが、「芸術の秋」というのもよく耳にすると思います。色づく紅葉を見ると、絵筆をとってみたくなるとか、秋になると何だかちょっぴり切ない気持ちになってポエムを書きたくなるとか…。そんなアーティスト・ソウルのある方に、是非おすすめの場所があります。
今回は、そんなアーティスト・ソウルにあふれた梨仲間、ピアートにおすすめスポットを紹介してもらいます。ピアートは、2002年鳥取で行われた国民文化祭のマスコットキャラクター。右手には絵筆、左手には音符を持ち、まさに梨肌ならぬ芸術家肌のゆるキャラです。
ピアートがアートを探し求め、向かった先は「鳥取県立博物館」。久松山の麓、鳥取城跡内にある総合博物館です。目指すは、現在行われている「ヴェネツィア絵画のきらめき展」(~12/9まで)。ヴェネツィア絵画の最盛期ともいえる15世紀から18世紀の作品が展示され、そのほとんどが日本初公開ということです。計71点もの大作が一同に展示されるということは、後にも先にもないであろうという、貴重な展覧会です。
ヴェネツィア絵画の特徴として挙げられるのは、鮮やかな色彩。作品には、鮮やかな赤や青が用いられた絵画が多く観られ、巨匠・レンブランドに影響を与えたといわれています。
ピアートがまじまじと鑑賞しているのは、ティツィアーノ・ヴェチェリオ作の「洗礼者聖ヨハネの首をもつサロメ」。サロメが身にまとっている布の赤がとても鮮やかに表現されていますね。
でもサロメが手に持っているのはヨハネの生首。ちょっと不気味…。
右写真ピアートの後ろに写っている3枚の絵画は、4人の総統を輩出したヴェネツィア共和国の名門コルナーロ家に伝わる総統の肖像画。総統は、当時貴重だった赤い布を身の回りにあしらった姿で描かれ、まさに一族の権力が象徴されています。額がないのは、壁に埋め込む形で掲げられていたため。
恐れ多くも、ピアートはコルナーロ家一族をバックに記念写真をパチリ。(※このたびは特別に許可をいただいて撮影させていただきました。上左写真も同様)
油絵が最も早く普及したヴェネツィア。当展覧会は、油絵のルーツを知る、油絵の基本を知る上でも興味深い内容になっています。絵画好きのみならず、歴史好きにもおすすめの展覧会です。
会期中にはミニコンサート、講演会、映画上映会などのイベントも予定されています。ご希望の方には、音声ガイド(500円)も貸し出しされています。この機会をくれぐれもお見逃しなく!
久松山の紅葉もそろそろ見ごろを迎えています。博物館のすぐ向かいには、明治時代に立てられた洋館「仁風閣」があり、紅葉の木々のなかに佇む様はまさに絵画のよう(左写真)。
あなたにとっての芸術の秋を探しに、是非お出かけください。