「福光焼」の窯元へお邪魔してきました。
Posted by admin on 4月 30, 2008
今回はちょっと趣向を変えて…鳥取県中部にある「福光焼(ふくみつやき)」の窯元を訪ねました。
先日、窯が築かれてからちょうど100回目の窯出しが行われ、この日はそれを記念した展示会で多くの人々が訪れていました。
窯元の代表・河本賢治さんは倉吉市出身。若干15歳で陶芸の道を志し、故・生田和孝氏に師事、1980年に倉吉市福光に登り窯を築窯。平成18年には鳥取県伝統工芸士に認定され、主に県外を中心に作品を発表している注目の作家さんです。
普段はろくろ場として使われているスペースも展示会場と化し、併設のギャラリーへもところ狭しと焼き上がりできたてほやほやの品々が並べられていました。
普段使いの食器から茶道具、花器、蓋物などの小物まで、素朴な中にも作り手の技が感じられる作品たち。まるで作者の河本さんのお人柄がにじみ出ているような、どれも温かみのある表情で来る人を出迎えていました。
中でもトリピーが注目したのは左写真の品。枝の伸びた木のような、珊瑚のような、はたまた木馬のようにも見えるこの作品は、なんとイヤリングホルダーだそうです。ちょっとお部屋に飾っておくだけでも良さそうな、作家の遊びごころが感じられる一品です。
工房横には登り窯(右写真)があり、特別に拝見させていただきました。窯の焚口には祭壇が設けられ、まさにそこに神が宿っているような、神聖な空気が漂っていました。
こんな風に、ものづくりの真髄ともいえるところに触れることができるのは、現場へ足を運んでみたからこそ。たまにはこういった窯元を訪ねる旅もいいな…と思うトリピーでした。
鳥取県内には、ほかにも窯元が点在し、中には陶芸体験ができる工房もあります。みなさんも、ものづくりの現場と作家に触れ合う、ちょっと大人な旅へ出かけてみてはいかがでしょうか?
○県内の工房などを紹介するサイト→とっとりの手仕事